「クロワッサン」の意味はフランス語でどんな意味?その語源や由来とは
ここでは「クロワッサン」というフランス語について、本来どんな意味を持つ言葉なのか、なぜパンの名前になったのかなど、その語源や由来について紹介していきます。
「クロワッサン(croissant)」は三日月形のパンを表現する言葉として日本ではよく知られています。
しかし、よく調べてみると私たちが思っていることとは少し違う情報が数多くあることに気がつくと思います。
ここでは「クロワッサン(croissant)」という言葉が、フランス語で本来はどんな意味の言葉なのか、また「クロワッサン」というパンの由来や発祥についても紹介していきますので、楽しみながら学んでいきましょう。
「クロワッサン」の意味はフランス語で「三日月」という意味の言葉
croissant
パンの「クロワッサン」という意味の他に、もともとは「三日月」や「上弦の月」「下弦の月」「三日月形の月」や、イスラム教や旧トルコ帝国の旗印の「三日月」という意味の男性名詞の単語になります。
また「le Croissant(ル クロォワッソン)」で「オスマン・トルコ帝国」を意味する言葉になり、オスマン・トルコ帝国の旗印が三日月形であったことが由来になります。
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「クロワッサン」の語源と由来、歴史とは?
フランスの朝食としてクロワッサンとカフェオレはとてもよく知られていますが、実はクロワッサンがフランス発祥のパンではないということをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
クロワッサンの発祥はオーストリアであり、その誕生にはオスマン帝国(現在のトルコ)が関係しています。
1638年にオスマン帝国軍(元トルコ共和国)が、オーストリアの首都ウィーンにある城に居城しているローマ皇帝を攻め落とそうとしたとき、その侵入に街のパン屋が気づいてウィーンの守備兵に報告したことで、オスマン帝国軍がウィーンへ侵入するのを防ぎ、撃破することができました。
この勝利により、当時隆盛を誇っていたオスマン帝国が初めて領土を失うこととなり、この敗北からオスマン帝国が衰退を辿っていくことになります。
この勝利を記念し、オスマン帝国軍のシンボルである三日月をかたどったパンを作られたことがクロワッサンの発祥とされています。
その後さまざまな経緯を辿り、今のクロワッサンが出来上がったとされています。
また、そのクロワッサンの形には違いがあり、それぞれ意味があるということを知っていましたか?
実はクロワッサンの形には2種類あり、パンの両端が真っ直ぐのものと、両端が曲がっていて三日月形のものがあります。
両端が真っ直ぐのものは「クロワッサン・オ・ブール」、両端が曲がっていて三日月形のものは「クロワッサン・オルディネール」と呼ばれ、下記にそれぞれの違いを紹介していきます。
クロワッサン・オ・ブール
フランス語で
croissant au beurre
という言葉になり、パンの両端が真っ直ぐになっているクロワッサンのことを指す言葉なります。
クロワッサンの生地にバターを練り込んで焼いたクロワッサンになります。
「au(オ)」は前置詞「à」と男性名詞に付く定冠詞「le(ル)」の縮約形になり、「〜を使った」「〜入りの」という意味になります。
「beurre(ブゥール)」は「バター」やバター状の「植物性油脂」、バターに他の材料を混ぜた「〜入りバター」という意味の男性名詞になります。
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クロワッサン・オルディネール
フランス語で
croissant ordinaire
という言葉になり、パンの両端が曲がっていて三日月のような形をしたクロワッサンのことを指す言葉になります。
パンの生地にマーガリンやバター以外の油脂を使って作ったクロワッサンになります。
「ordinaire(オルディネール)」は「普通の」「平常の」「通常の」や品質などが「並の」、「平凡な」「ありふれた」という形容詞の意味と、「普通の水準」や「通常」「普段」、「普通の献立」「普段の食事」という男性名詞としての意味があり、ここでは形容詞としての意味で使っています。
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フランス語で「三日月」という意味の言葉「クロワッサン」のまとめ
ここでは「クロワッサン(croissant)」というフランス語について、由来も含めて詳しく紹介してきました。
クロワッサンという言葉がフランス語であること、またクロワッサンがフランス発祥のパンではないことを、この記事を読んで初めて知った、という方は意外と多いのではないかと思います。
身近な言葉や物事について改めて詳しく調べてみると、意外な事実を知ることができたり、新しい発見があると思います。
このような発見や気づきが学ぶことの楽しさなのではないでしょうか。
この記事を楽しみながら読んでいただき、言葉を丁寧に覚えていきましょう。