フランス語で「パン(pain)」を表す単語やフレーズ、その発音と読み方とは?

いろんな種類のパンが並ぶ机

ここではフランス語で「パン」を表す単語やフレーズ、また「パン」の種類を表現するさまざまなフレーズについて紹介していきます。

フランスで食べるパンは日本で食べられるフワッとしてモチっとしたパンと違い、硬くてカリッとした食感のパンや、サクッとした食感のパンが多いです。

その大きな要因の1つは、土壌や気候の関係でフランスで収穫できる小麦がグルテンが乏しく、ふっくらとしたパンを作ることが難しかったことです。

これにより粘り気の少ない生地でパンを作らなければならず、それによって硬いカリカリとした外皮にサクサクとした中身のパンになりました。

フランス旅行に行ったときには、ぜひ本場フランスのパンやクロワッサンを食べてみてください。

 

フランス語で「パン(pain)」を表す単語や関連する単語とその読み方

店頭に並べられたパンと小さなフランス国旗

ここではフランス語で「パン(pain)」を表す単語や関連するさまざまな表現について、日本語の意味や翻訳からフランス語を紹介し、その単語やフレーズの発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。

パン①

フランス語で

painパン

という男性名詞の単語になり、「菓子パン」も意味します。

他に「パン状の料理」や「生活の糧」という意味としても使われる単語です。

英語では「bread」という単語と同じになります。

日本ではフランス語の「pain(パン)」という呼び名が浸透しているように思うかもしれませんが、実はポルトガル語の「パウン」が由来だと言われており、鎖国前の日本にポルトガルからパンが伝わったのが最初だとされています。

⬇️painの発音の確認はこちら⬇️

 

パン②

パン屋の店頭

フランス語で

le painル パン

という単語になります。

「le(ル)」は男性名詞単数に付く定冠詞です。

すでに目の前にあるパンを伝えたいときや、会話や前の文章の中で話題に上がっていたパンをさすときに「le pain(ル パン) 」と表現します。

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パン③

フランス語で

du painデュ パン

という単語になります。

「du(デュ)」は男性名詞に付く部分冠詞になります。

「pain(パン)」を食べる対象としてみる場合、ちぎったり、噛み付いたりして食べると数えられないため、ここでの「pain(パン)」は非加算名詞となり、部分冠詞「du(デュ)」を付けます。

⬇️du painの発音の確認はこちら⬇️

 

パン屋

パンが多く並ぶパン屋

フランス語で

boulangerieブゥロンジェリ

という女性名詞の単語になり、「パンのお店」「パン製造業」を表す意味にも使われます。

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パン職人

窯でパンを焼く職人

フランス語で

boulangerブロンジェ

boulangèreブロンジェール

という名詞の単語になり、「パン屋」や「パンを作る人」「パンを販売する人」を表す意味でも使われます。

 

【名詞 boulangerの変化と使い分け】

  • boulanger(ブロンジェ)   男性名詞  男性のパン職人やパン屋を表す名詞
  • boulangère(ブロンジェール)  女性名詞  女性のパン職人やパン屋を表す名詞

スペルと発音ともに異なるため、会話で使うときと文章で使うときに気を付けて使いましょう。

⬇️boulangerの発音の確認はこちら⬇️

 

⬇️boulangèreの発音の確認はこちら⬇️

 

食事で食べるさまざまな種類の「パン」を表すフランス語

ここではフランスパンのさまざまな種類に関連するフランス語の単語について、日本語での呼び名や翻訳からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。

バゲット

フランスパンのバゲットが並ぶ店頭

フランス語で

baguetteバゲットゥ

という女性名詞の単語になり、細めの棒状のフランスパンを意味します。

「baguette(バゲットゥ)」には他に「細い棒」や「杖」という意味があり、複数形の「baguettes(バゲットゥ)」は「箸」という意味もあります。

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バタール

クープ3本のバタール

フランス語で

bâtardバタール

という男性名詞の単語になり、バゲットより少し太く、短いフランスパンになります。

「pain bâtard(パン バタール)」と表現することもあります。

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パリジャン

大きいフランスパン

フランス語で

parisienパリズィアン

という単語になり、バゲットよりも太く、長さも少し長いフランスパンで「pain parisien(パン パリズィアン)」と表現することもあります。

日本の多くの方がイメージしているフランスパンが「parisien(パリズィアン)」ではないでしょうか。

また別の意味でよく知られている単語として、「parisien(パリズィアン)」には「パリの人」「パリっ子」を表す意味もあり、男性を表す場合と女性を表す場合は下記になります。

【男性と女性の「パリの人」を表す単語】

  • Parisien(パリズィアン)   男性のパリの人を表す単語
  • Parisienne(パリズィエン) 女性のパリの人を表す単語

⬇️parisienの発音の確認はこちら⬇️

 

⬇️parisienneの発音の確認はこちら⬇️

 

フィセル

フィセル

フランス語で

ficelleフィセルェ

という女性名詞の単語になり、細長いフランスパンになります。

「ficelle(フィセルェ)」には「ひも」や「細いひも」という意味があり、例えとして「ひものように細いパン」という意味で使われています。

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タバチェール

フランス語で

tabatièreタバチェール

という単語になります。

「tabatière(タバチェール)」はもともと「嗅ぎタバコ入れ」という意味の単語で、出来上がったフランスパンの形がタバコ入れに似ていることからこの名前が付けられました。

タバチェールは、プロフェッショナルなパン職人でも作るのが難しく、かなり熟練した技術と経験が必要とされるパンのひとつです。

タバチェールを作れるパン屋さんを見つけたら、経験のある腕の良いパン職人がいる店だと思っても間違いないと言われています。

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フォンデュ

フランス語で

fenduフォンデュ

という単語になります。

「fendu(フォンデュ)」には「割れた」や「割れ目」という意味があり、パンの中央に「くびれ」が入ったフランスパンになります。

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クッペ

店頭に並ぶクッペ

フランス語で

coupeクゥプ

という単語になります。

「coupe(クゥプ)」はここでは「切られた」という意味の単語で、ラグビーボールのような形に成形された生地に、1本切れ目を入れて焼いたフランスパンになります。

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パン・ドゥ・ミ

焼いたトースト

フランス語で

pain de mieパン ドゥ ミ

というフレーズになります。

「mie(ミ)」は女性名詞の単語で「パンの身」という意味で、主にパンの柔らかい部分を表すときに使われる単語です。

そのままの意味では「パンの白く柔らかい身」という意味になりますが、日本では「角食」と言われる四角形の食パンや、パン屋によっては山形の「イギリスパン」を「パンドゥミ」や「パンドミ」と名付けていることがあります。

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パン・コンプレ

パンコンプレ

フランス語で

pain completパン コォムプレ

というフレーズになり、小麦を丸ごと挽いて粉にした全粒粉を主体に作ったパンの「全粒粉パン」を表すフレーズです。

「complet(コォムプレ)」は「完全な」「まるまるの」という意味の形容詞です。

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パン・オ・ルヴァン

パンオルヴァン

フランス語で

pain au levainパン オゥ ルヴァン

というフレーズになります。

「pain au levain」はパン酵母を使わず、伝統的に使われていた酵母の「levain(ルヴァン)」を使ってパン生地を発酵させており、この製法を今に受け継いで作られたのがパン・オ・ルヴァンです。

「levain(ルヴァン)」は「パン種」や「(酵母などの)種」という意味の単語になります。

パン酵母を使ったときに比べて少し発酵力が弱いので、食べた感じが重めのパンになりますが、独特のうま味のあるパンです。

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パンドカンパーニュ

パンドカンパーニュ

フランス語で

pain de campagneパン ドゥ コンパーニェ

というフレーズになります。

「campagne(コンパーニェ)」は「田舎」「農村」という意味の単語で、パリ近郊の村で作られたパンをパリに売りに来ていたことからこの名前がついたと言われています。

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シャンピニオン

フランス語で

champignonションピニョン

という単語になります。

「champignon(ションピニョン)」は「きのこ」という意味となり、このパンがきのこの形に似ているためこの名がついたと言われています。

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ブール

丸いフランスパン

フランス語で

bouleブゥル

という女性名詞の単語になり、「丸パン」を意味する単語になります。

フランス語で「パン屋」は「boulangerie(ブゥロンンジェリ)」という単語ですが、この単語の由来となったのが「boule(ブゥル)」だと言われています。

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エピ

フランス語で

épiエピ

という単語になります。

「épi(エピ)」は「(麦や稲などの)穂」という意味となり、焼き上がりが「麦の穂」のような形のフランスパンであることから「エピ」という名が付けられました。

日本のパン屋さんでも見かけるパンで、「ベーコン・エピ」はよく見かけます。

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フランス語で「菓子パン(ヴィノエワズリ)」に分類されるパンを表す単語とフレーズ

ここではフランスパンの中で「菓子パン(ヴィノエワズリ)」となるパンのフランス語の単語やフレーズについて、菓子パンの種類とともに紹介をしていきます。

菓子パン

店頭に並ぶ菓子パン

フランス語で

viennoiserieヴィノェワズリ

という女性名詞の単語になります。

フランスの菓子パン全般を表すときに使われる単語です。

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クロワッサン

カゴに並べられたクロワッサン

フランス語で

croissantクロォワッソン

という男性名詞の単語になります。

「croissant(クロォワッソン)」は「三日月」という意味が本来の意味となります。

クロワッサンはフランスが発祥のパンになり、「viennoiwaseri(ヴィノェワズリー)」の1つの種類です。

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パン・オ・ショコラ

店頭に並ぶパン オショコラ

フランス語で

pain au chocolatパン オゥ ショコラ

という表現になります。

フランスの代表的な菓子パンで、クロワッサンの生地に2筋のチョコレートが入ったパンになります。

「chocolat(ショコラ)」は「チョコレート」という意味の名刺になります。

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レーズンパン

店頭に並ぶパンオレザン

フランス語で

pain aux raisinsパン オゥ レザン

というフレーズになります。

「raisin(レザン)」は「ぶどう」という意味の男性名詞になります。

「pain aux raisins(パン オゥ レザン)」はフランス発祥のパンで、らせん状のバターをたっぷり練り込んだ生地にレーズンを入れて焼いた、フランスの体表的な「viennoiserie(ヴィノェワズリ)」の1つで、朝食の定番でもあります。

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ブリオッシュ

店頭の皿の上のブリオッシュ

フランス語で

briocheブリィオシュ

という女性名詞の単語になります。

フランスの菓子パンの一つで、通常のフランスパンと異なり、牛乳と卵とバターを多く使って発酵させた、口当たりが軽く食べやすいパンです。

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フランス語で「パン」に関わるさまざまな表現やフレーズ

ここではフランスのパン屋で買い物をするときに役立つさまざまなフレーズについて、日本語の翻訳からフランス語のフレーズを紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説をしていきます。

よく焼けたバゲットを1本ください

フランス語で

Une baguette bien cuite, s’il vous plaît.ユヌ バゲットゥ ビヤン キュイトゥ スィル ヴ プレ

というフレーズになります。

「une(ユナ)」は「1つの」という意味、「bien(ビヤン)」はここでは「よく」や「しっかり」という意味、「cuite(キュイトゥ)」は「(食べ物など)が焼けた」という意味の単語になり、「s’il vous plaît(スィル ヴ プレ)」は「お願いします」という意味のフレーズになります。

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そんなに焼けていないバゲットを半分ください。

フランス語で

Une demie baguette pas trop cuite, s’il vous plaît.ユヌ ドゥミ バゲットゥ パ トロ キュイトゥ スィル ヴ プレ

というフレーズになります。

「demie(ドゥミ)」はここでは「半分」という意味、「pas trop(パ トロ)」は「あまり〜ない」という否定の意味となり、そのまま翻訳をすると「あまり焼きすぎていないバゲットを半分ください。」と伝えたいときに使うフレーズです。

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クロワッサンをください。

フランス語で

Je voudrais un croissant.ジュ ヴドレェ アン クロォワッソン

というフレーズになります。

「je(ジュ)」は「私は」という意味の単語、「voudrais(ヴドレ)」は原形「vouloir(ヴロワール)」で「〜が欲しい」という意味の単語になり、英語の「want」と同じ意味の単語になります。

「voudrais(ヴドレェ)」は婉曲した表現の「〜が欲しいのですが」と伝えたいときに使います。

ここでは「私はクロワッサンが欲しいのですが。」と言いたいときに使うフレーズです。

⬇️発音の確認はこちら⬇️

 

ブリオッシュはまだありますか?

フランス語で

Est-ce qu’il vous reste des brioche?エス クュイル ヴ レストゥ デ ブリィオシュ

というフレーズになります。

「est-ce que(エス ク)」は「〜ですか?」という疑問文のフレーズ、「reste(レストゥ)」は「残り」という意味の単語で、そのまま翻訳すると「ブリオッシュの残りはありますか?」というフレーズになります。

⬇️発音の確認はこちら⬇️

 

スライスしてもらえますか?

スライスしたパン

フランス語で

Pouvez-vous le trancher?プゥヴェヴ ル トラォンシェ

というフレーズになります。

「pouvez-vous(プヴェヴ)」は「〜してくれますか?」という依頼の意味となり、英語の「Can you 〜」という表現と同じです。

「trancher(トラォンシェ)」は「(食べ物を)スライスする」という意味の単語になります。

⬇️発音の確認はこちら⬇️

 

温めてもらえますか?

フランス語で

Pouvez-vous réchauffer?プヴェヴ レショフェ

というフレーズになります。

「réchauffer(レショフェ)」は「再び温める」「温め直す」という意味の単語になり、そのまま翻訳すると「温め直してもらえますか?」という意味になります。

⬇️発音の確認はこちら⬇️

 

いくらになりますか?

パン屋

フランス語で

Ça fait combien?サ フェ コォムビヤン

というフレーズになります。

「combien(コォムビヤン)」は「どれだけ」という意味の単語で、ここでは英語の「how much 〜」と同じ意味の単語になります。

「combien(コォムビヤン)」を使った「いくらになりますか?」のフレーズは他に3つあります。

【combienを使った3フレーズ】

  • Combien?        おいくらですか?
  • C’est combien?      おいくらですか?
  • Je vous dois combien?  いくらになりますか?

フランスに旅行して、いろんなお店で買い物をするときに使えるフレーズなので覚えておくととても便利です。

⬇️発音の確認はこちら⬇️

 

⬇️Combienの発音の確認はこちら⬇️

 

⬇️C’est combienの発音の確認はこちら⬇️

 

⬇️Je vous dois combienの発音の確認はこちら⬇️

 

フランス語で「パン(pain)」を表す単語やフレーズのまとめ

ここではフランス語で「パン(pain)」を表す単語やフランスのパンの種類を表すフレーズ、そのほか関連するフレーズの例文について紹介をしてきました。

食文化の発達したフランスでは、さまざまな種類の美味しいパンを楽しむことができます。

もちろん日本のパン屋でもその多くを買って食べることができますが、日本人好みにアレンジされていて、それはそれでとても美味しいのですが、本場フランスのパンに比べると少し違いがあります。

フランスに旅行で訪れたときには、ぜひ本場のフランスパンを楽しんでみてください。

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