フランス語で「シュークリーム」を表す単語や発音、正しい読み方とは?
ここではフランス語で「シュークリーム」を表す単語やシュー生地を使ったお菓子を表すフレーズついて、また「シュー(chou)」という単語の意味について紹介していきます。
「シュークリーム」はフランスが発祥となるお菓子で、正式にはフランス語で「シュー・ア・ラ・クレーム(chou à la crème)」となります。
ここでは単語やフレーズの意味説明や発音の紹介だけでなく、シュー生地を使ったお菓子の「シュークリーム」や「エクレア」の語源や発祥についても紹介をしていきます。
「シュークリーム」の「シュー(chou)」はフランス語で「キャベツ」を表す単語
「シュークリーム」は、正式にはフランス語で「シュー・ア・ラ・クレーム(chou à la crème)」と表現します。
日本で親しまれている「シュークリーム」という言葉が生まれたのは、フランス語の「シュー(chou)」と英語の「クリーム(cream)」を合わせて和製造語としてでした。
その和製造語が現在も親しまれ、使われているのです。
ここではフランス語のシュー生地を使ったお菓子の単語やフレーズについて、日本語の意味や翻訳からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。
シュークリーム①
フランス語で
chou à la crème
というフレーズになります。
「chou(シュゥ)」は本来「キャベツ」という意味の単語です。
焼き上がった丸いシュー生地の形がキャベツのように見えたことが語源となり、その生地の中にクリームが入っていることから、「chou à la crème(シュウ ア ラ クレーム)」と名づけられたと言われています。
ちなみに英語で「シュークリーム」を表す表現は「cream puff」になります。
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シュークリーム②
フランス語で
profiterole
という単語になります。
「profiterole(プロフィトゥロール)」とは、一口サイズの小さなシュークリームを表す単語で、小さなシュー生地の中にカスタードクリーム、またはチーズなどを入れて楽しむお菓子です。
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エクレア
フランス語で
éclair
という単語になります。
「エクレア」はシュークリームの1つの種類で、細長く焼いたシュー生地にカスタードやホイップクリームを入れ、生地の表面にチョコレートやイチゴ、コーヒーなどのフォンダン(糖衣)をかけたお菓子です。
「éclair(エクレール)」は本来「稲妻」、「稲光」という意味の単語です。
「稲妻」という意味を持つ「éclair」がお菓子のエクレアの語源になった理由には諸説があります。
【エクレアの語源に関する説】
- 稲妻が落ちるが如く、一瞬で食べられてしまうから
- 焼いたシュー生地の表面の模様が稲妻のように見えるから
- 表面に塗られたフォンダンのきらめきが稲光のように見えるから
- 細長いシュー生地が天からまっすぐ落ちる稲妻のようだから
語源の由来として最も有力とされているのは、「稲妻が落ちるが如く、一瞬で食べられてしまうから」という説です。
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パリブレスト
フランス語で
Paris-Brest
という単語になります。
パリブレストはフランスを代表するリング型のシュー生地を使ったお菓子の1つです。
パリブレストが作られた起源とされる説は2つあります。
【パリブレストの起源とされる説】
- 自転車レース開催を記念して作られた説
- パリ-ブレスト間の鉄道の開通を記念して作られた説
- 自転車レース開催記念説
1891年にパリ-ブレスト-パリで初めて開催された自転車レースを記念して、自転車の車輪をイメージしてリング型のお菓子が作られたと言われており、パリのロングイユ通りにあるメゾン・ラフィットという菓子店の菓子職人ルイ・デュランが考案したという説です。
- 鉄道開通記念説
1909年、パリ-ブレスト間を結ぶ鉄道が開通したのを記念して作られ、この列車の中で売られていたため「パリブレスト」という名が付いた、という説。
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シューケット
フランス語で
chouquette
という単語になります。
シューケットとは、小さなシュー生地にパールシュガーという、焼いても溶けにくい小さな塊の砂糖を軽くかけて焼いた菓子パンになります。
焼いたシュー生地の中にカスタードクリームなどを入れて楽しむこともありますが、チョコレートをかけたものなど、それぞれのお店のアレンジや好みで、さまざまなシューケットがあります。
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サントノーレ
フランス語で
saint-honoré
という単語になります。
サントノーレとは、パイ生地のふちをカラメルを塗った小さなシュークリームで飾り、パイ生地の中央にクレーム・シブーストという、カスタードクリームにゼラチンとメレンゲを混ぜ合わせたクリームや、ホイップクリームをのせて作るお菓子です。
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フランス語でキャベツという単語の「シュー(chou)」
ここでは「シュー・ア・ラ・クレーム(chou à la crème)」の名前の由来となった、「シュー(chou)」というフランス語の単語について紹介をしていきます。
キャベツ
フランス語で
chou
という単語になります。
「chou(シュゥ)」が「chou à la crème(シュゥ ア ラ クレェム)」の名前の由来となったのは、焼いたシュー生地の見た目が「キャベツ」に似ていたことだと言われています。
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「chou à la crème(シュー ア ラ クレーム)」の語源の由来と日本の発祥
フランスで一番最初にシュークリームを作った人は明らかになっていませんが、シュー生地がフランスに伝わったきっかけには諸説ありますが、1553年にイタリアのメディチ家のカトリーヌ・ド・メディチ姫のお輿入れのとき、専属のお菓子職人によって伝わったというのが有力の説です。
その後、当時美食文化を開拓していたフランスでシュー生地の製法が確立され、お菓子として発展し、現在のシューアラクレームとして伝わってきました。
日本にシューアラクレームが初めて伝わったのは幕末の頃で、サミュエル・ピエールというフランス人が日本に伝えたと言われています。
サミュエル・ピエールは横浜に初めて、「横浜八十五番館」という洋菓子店を開店したことがきっかけで伝わりました。
横浜八十五番館でお菓子職人として修行していた谷戸俊二郎が1884年に米津風月堂に移り、1885年に米津風月堂が日本でシュークリームを販売しました。
これが日本でシュークリームが一般に販売をされた最初と言われています。
フランス語で「シュークリーム」のまとめ
ここではフランス語で「シュークリーム」を表す単語やフレーズ、さらにシュークリームの語源、お菓子としての発祥まで含めて紹介をしてきました。
「シュークリーム」という言葉は和製の造語で、正式な呼び名はフランス語で「シュー・ア・ラ・クレーム(chou à la crème)」がとなります。
名前の由来は焼き上がったシュー生地がキャベツのように見え、その「chou(シュゥ:キャベツ)」から来ています。
フランスが発祥のシュークリームが日本に伝わったのは幕末の頃で、今では日本の洋菓子の定番であるがごとく、誰でも知っているお菓子です。
このような語源や歴史も含めて知っていただくことで、「シュークリーム」というお菓子をより楽しんでもらえるのではないかと思います。