フランス語で「犬」を表す単語やさまざまなフレーズの読み方と発音、意味とは?

床に寝そべる犬

ここではフランス語で「犬」を表す単語や関連する単語やフレーズ、また「犬」を表すフランス語を使ったさまざまな表現について紹介していきます。

フランスはペットに対する考え方が日本とは少し違っていて、“家族の一員”という認識は当然なのですが、“社会の一員”として見なされ、大切にされているな、と感じる場面がとても数多くあります。

それを感じとることができる事例を3つ紹介します。

【3つの事例:フランスと日本のペットに対する意識の違い】

  1. 1つは、日本では賃貸マンションや集合住宅では、ペットの飼育が禁止されているところが多いように感じますが、フランスでは「集合住宅やマンションでのペットの飼育(特に犬や猫の飼育)を禁止してはいけない」という決まりがあり、ペットを飼うにあたっても日本のような決まりや制限があまりなく、大型犬も含めて自由にペットと生活をともにできる
  2. 2つめは、レストランでペットの同伴が許されているお店がとても多いということで、中には子供の同伴は禁止していてもペット同伴は許されている、というケースも多くある
  3. 3つめは、地下鉄や電車の中でリードだけで飼い主と一緒に乗っている犬を見かけることがある

もちろん、無駄に吠えない、噛まないなど、しっかりとしつけがされていて人に危害を与えないことが大前提になります。

また、いくら犬や猫が社会の一員として大切にされているとはいえ、人間と同じ、ということは一切ありません。

フランスと日本のペットに対する社会の考え方、許容度の違いをしっかりと理解してみると、日本でペットを飼うときの意識に違いが出て面白いかもしれませんね。

 

フランス語で「犬」を表す単語とその読み方や発音、意味

犬

ここではフランス語で「犬」を表す単語や関連する単語やフレーズについて、日本語の意味からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説をしていきます。

散歩中の犬

フランス語で

chienシヤン

chienneシエンヌ

という名詞の単語になり、話し言葉で「ゲス野郎」「犬畜生」など相手を罵ったりするときに使われることもあります。

また形容詞の働きとして「意地悪な」「ケチな」という意味で会話で使われることもあります。

ここでは主に「犬」を表す単語として紹介をしていきますが、「chien(シヤン)」と「chienne(シエンヌ)」の違いは以下になります。

【chienとchienneの違い】

  • chien(シヤン)   男性形  オス犬を表す、または形容詞として男性名詞を修飾する形
  • chienne(シエンヌ) 女性形  メス犬を表す、または形容詞として女性名詞を修飾する形

男性形と女性形でスペル、発音ともに異なりますので、会話と文章両方で変化に注意して使いましょう。

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犬(複数形)

フランス語で

chiensシヤン

という単語になり、犬が複数頭いてオスもメスも入り混じっている、性別が判明しないときにも使います。

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子犬

抱き抱えられた子犬

フランス語で

chiotシヨォ

という男性名詞の単語になり、まだ乳離していないような子犬を表すときに使います。

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犬の群れ

フランス語で

chiennerieシェネリ

という女性名詞の単語になり、他に倹約家や少し嫌味な表現でケチな人を指して「吝嗇(りんしょく)」という意味でも使われます。

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わんちゃん

フランス語で

chien-chienシヤン シヤン

という男性名詞の単語になります。

話し言葉で使われることが多く、少し皮肉まじりに使われることがあります。

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フランス語で「犬」に関連するさまざまなフレーズの読み方や発音、意味

ゴールデンレトリーバー

ここではフランス語で役割のある「犬」の表現やその他「犬」に関連するさまざまなフレーズについて、日本語の翻訳や意味からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。

牧羊犬

羊の群れと犬

フランス語で

chien-loupシヤン ルゥ

という男性名詞の単語になり、「シェパード」やオオカミと犬の交雑種の「オオカミ犬」を表すときにも使われます。

「loup(ルゥ)」は「オオカミ」という意味の男性名詞の単語になります。

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番犬

フランス語で

chien de gardeシヤン ドゥ ギャルドゥ

という表現になります。

「garde(ギャルドゥ)」はここでは「見張り」「監視」「警備」という意味の女性名詞の単語になります。

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警察犬

警察犬

フランス語で

chien policierシヤン ポリスィエ

という表現になります。

「policier(ポリスィエ)」は「警察の」という意味の形容詞の単語となり、ここでは修飾する名詞「chien(シヤン)」が男性名詞のため、男性形の形になっています。

 

【形容詞 policierの変化と使い分け】

  • policier(ポリスィエ)    男性形  男性名詞を修飾する形
  • policière(ポリスィエール)   女性形  女性名詞を修飾する形

男性形と女性形でスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話両方で使うときに変化に注意しましょう。

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猟犬

飼い主と猟犬

フランス語で

chien de chasseシヤン ドゥ シャス

という表現になります。

「chasse(シャス)」はここでは「狩猟」「狩り」という意味の女性名詞の単語になります。

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盲導犬

ビーグルの盲導犬

フランス語で

chien-guideシヤン ギッドゥ

という表現になります。

「guide(ギッドゥ)」はここでは「ガイド」「案内人」という意味の名詞になります。

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室内犬

パグ

フランス語で

chien d’appartementシヤン ダパルトゥモン

という表現になります。

「appartement(アパルトゥモン)」は「マンション」「アパルトマン」という意味の男性名詞で、8階建くらいのマンションの1室を表すときに使います。

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野良犬

フランス語で

chien errantシヤン エラン

という表現になります。

「errant(エラン)」はここでは「うろつく」「さまよう」という意味の形容詞の単語で、ここでは修飾する名詞の「chien(シヤン)」が男性名詞のため、男性形の形になっています。

【形容詞 errantの変化と使い分け】

  • errant(エラン)    男性形  男性名詞を修飾する形
  • errante(エラントゥ)   女性形  女性名詞を修飾する形

男性形と女性形でスペルだけでなく、実際には発音も異なりますので、文章と会話両方で変化に注意して使いましょう。

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純粋な血統の犬

フランス語で

chien de raceシヤン ドゥ ラァス

という表現になります。

「race(ラァス)」はここでは動物の「品種」という意味の女性名詞の単語で、「de race(ドゥ ラァス)」で動物が「純血種の」という意味を表す表現になります。

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雑種の犬

フランス語で

chien bâtardシヤン バタール

という表現になります。

「bâtard(バタール)」はここでは「雑種の」という意味の形容詞の単語になります。

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黒い犬

黒いパグ

フランス語で

chien noirシヤン ノワール

という表現になります。

「noir(ノワール)」はここでは「黒い」という意味の形容詞の単語になります。

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私の犬

女性の飼い主に抱き抱えられた犬

フランス語で

mon chienモン シヤン

という表現になります。

「mon(モン)」は「私の」という所有を表す形容詞の単語になります。

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犬小屋

犬小屋の犬

フランス語で

chenilシュニル

という男性名詞の単語になり、「犬の飼育場」「犬の販売店」を表すときにも使われます。

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幸せな犬

幸せそうな犬

フランス語で

chien heureuxシヤン ウールー

という表現になります。

「heureux(ウールー)」は「幸せな」「幸福な」という意味の形容詞の単語で、ここでは修飾する名詞の「chien(シヤン)」が男性名詞のため、男性形になっています。

 

【形容詞 heureuxの変化と使い分け】

  • heureux(ウールー)   男性形  男性名詞を修飾する形
  • heureuse(ウールーズ)    女性形  女性名詞を修飾する形

男性形と女性形でスペル、発音ともに異なりますので、会話と文章の両方で変化に注意して使いましょう。

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可愛い犬

お座りするビーグル犬

フランス語で

chien mignonシヤン ミニョン

という表現になります。

「mignon(ミニョン)」は「かわいい」「愛らしい」という意味の形容詞の単語で、ここでは修飾している名詞「chien(シヤン)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。

 

【形容詞 mignonの変化と使い分け】

  • mignon(ミニョン)    男性形  男性名詞を修飾する形
  • mignonne(ミニョンヌ)  女性形  女性名詞を修飾する形

男性形と女性形でスペル、発音ともに異なりますので、会話と文章で使うとき、変化に注意して使いましょう。

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フランス語で「犬」の鳴き声に関するさまざまな表現の読み方と発音

走る2匹の犬

ここではフランス語で「犬」を表す単語を使ったさまざまなフレーズや犬の鳴き声を表現するフレーズについて、日本語の意味、翻訳からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説をしていきます。

犬の鳴き声表現①

フランス語で

ouah-ouahゥワ ゥワ

という表現になり、擬音で犬の鳴き声を表すときに使われます。

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犬の鳴き声表現②

フランス語で

wouah-wouahゥワ ゥワ

という表現になり、犬の鳴き声を表現する擬音になります。

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犬が吠える

吠えている小型犬

フランス語で

Le chien aboieル シヤン アボワ

という表現になります。

「le(ル)」は定冠詞となり、ここでは目の前にいる吠えている犬や、特定されている吠えている犬を表すために付いています。

「aboie(アボワ)」は「aboyer(アボイエ)」が原形となる動詞で、「(犬が)吠える」という意味の単語になります。

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キャンキャン鳴く

フランス語で

japperジャぺ

という動詞の単語になり、犬などが「キャンキャン鳴く」状態を表すときに使われます。

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犬がうなる

唸る犬

フランス語で

grognerグロニェ

という動詞の単語となり、クマや豚、イノシシなどが「鳴く」という状態を表すときにも使われます。

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フランス語で「犬」を表す単語を使ったフレーズの読み方と発音、意味

誕生日を祝う4匹のミニチュアダックス

ここではフランス語の「犬」を表す単語を使ったさまざまなフレーズについて、日本語の翻訳からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。

私は犬を飼っている

フランス語で

J’ai un chienジェ アン シヤン

という表現になります。

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猛犬注意

フランス語で

Chien méchantシヤン メシャン

という表現になります。

「méchant(メシャン)」はここでは動物が「かみつく」「攻撃的な」という意味の形容詞の単語になり、ここでは修飾する名詞「chien(シヤン)」が男性名詞のため、男性形の形になっています。

【形容詞 méchantの変化と使い分け】

  • méchant(メシャン)    男性形  男性名詞を修飾する形
  • méchante(メシャントゥ)   女性形  女性名詞を修飾する形

男性形と女性形でスペルと発音ともに異なりますので、文章と会話両方で使うときに注意しましょう。

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弱い犬はよく吠える

フランス語で

Chien qui aboie ne mord pasシヤン キ アボワ ヌ モォ パ

という表現になり、「弱い者の空威張り」「よく吠える犬は噛みつかない」という表現としても使われるフレーズになります。

「mord(モォ)」は「mordre(モォルド)」が原形となる「〜をかむ」「〜にかみつく」という意味の動詞の単語となり、「ne mord pas(ヌ モォ パ)」で「かまない」という表現になります。

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犬猿の仲

犬と猫

フランス語で

être comme chien et chatエトル コォンム シヤン エ シャ

という表現になります。

「être(エートル)」はここでは「〜である」という意味の単語で、英語の「be動詞」と同じ働きをします。

「comme(コォンム)」はここでは「〜のように」という前置詞的な意味の単語となり、「chat(シャ)」は「猫」という意味の単語になります。

そのまま翻訳をすると「犬と猫のようである」という意味となり、日本では仲が悪い様子や顔を見ると喧嘩をするような関係を犬と猿の関係に喩(たと)えて表現しますが、、フランスでは犬と猫の関係で表現をします。

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犬は人間の最高の友達

フランス語で

Le chien est le meilleur ami de l’hommeル シヤン エ ル メイユール アミ ドゥ ロォンム

という表現になります。

「meilleur(メイユール)」はここでは「最も良い」「一番いい」という意味の形容詞の単語です。

「ami(アミ)」はここでは「友達」「仲間」「友人」という意味の名詞の単語になります。

「l’homme(ロォンム)」は「homme(オンム)」に定冠詞「le(ル)」が付き、定冠詞の直後の単語が母音から始まるため、短縮系の「l’」の形になっています。

「homme(オンム)」はここでは「人」「人間」という意味の男性名詞の単語になります。

この表現には2つ定冠詞がついていますが、ここでの役割はどちらも抽象化する働きとなり、「一般的に犬というものは〜」という表現、「一般的に人間というものは〜」という表現になります。

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フランス語で「犬」を表す単語や関連するフレーズのまとめ

飼い主と犬の後ろ姿

ここではフランス語で「犬」を表す単語や関連するフレーズ、また「犬」を表すフランス語の単語を使った表現について紹介してきました。

フランスではペットが、“家族の一員”というだけでなく、“社会の一員”としても認められ、大切にされていると感じる場面や風景を数多く見ることがあり、日本との意識の違いに少し驚くこともあります。

その事例として、集合住宅、アパルトマンでは基本的にペットの飼育が認められていることや、レストランの店内や、電車、地下鉄の車内、デパートの中でリードをつけた犬を見かけることがあることが挙げられます。

このようなことが認められている背景として、しっかりとしつけがなされていて、人に迷惑をかけないことが大前提としてあり、フランスで生活する人々の意識の中で、人は人、犬は犬、という区別がしっかりとできているからだと感じます。

大切なペットを人間と同じ感覚で扱いたくなる気持ちもわからないでもないですが、フランス人のように違いをはっきりと認識させ、一緒に生活し、大切にしていくことが犬にとっても幸せなのかもしれませんね。

 

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