「味(あじ)」を伝えるフランス語の単語や表現の読み方と発音、意味とは?
ここでは食べ物や飲み物などの「味(あじ)」を意味するフランス語の単語や、関連するさまざまなフランス語の表現について紹介をしていきます。
例えば食事をしてその味の感想を「フランス語で表現したい」と思ったときや、味についてフランス語で感想を訊ねる必要があるんだけど、どんな表現を使ったらいいのかわからない、と思ったときに役立つ単語や表現を紹介しています。
フランス語で「味(あじ)」という意味で使う単語は2つあります。
【「味」という意味で使うフランス語の単語】
- goût / gout 男性名詞 主に人間の味覚で感じとった「味」を表現するときに使う
- saveur 女性名詞 主に人間の感性で感じ取った「味」を表現するときに使う
以上で紹介した使い分けは、辞書などで定義されているわけではありませんが、使い方を見ていると概ねこのように分けると使いやすいのではないかと個人の感想として感じます。
毎日の食事の中で、提供していただいた食事の味について感想を伝えたり、その感想を訊ねるチャンスは数多くあると思います。
その食事の中で「味(あじ)」を表すフランス語の単語や関連するさまざまな表現を積極的に使っていくことで、すぐに使いこなせるようになりますよ。
「味(あじ)」を意味するフランス語の単語の読み方と発音
ここではフランス語で「味(あじ)」という意味の単語について、日本語の読み方からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて紹介していきます。
味(あじ)①
フランス語で
goût
または
gout
という男性名詞の単語になり、主に人間に備わっている味覚で感じとる味を表すときに使います。
味覚で感じとる味とは、「甘さ」「苦さ」「しょっぱさ」「酸っぱさ」の4つになり、ここに「うま味」も含む5つの場合もあります。
大きくは下記の2つの意味で使われます。
【goûtが表す2つの意味】
- 味覚という意味や食べ物や飲み物の味や風味を表す意味
- 人それぞれの好みや趣味、センス、嗜好を表す意味
また、「食欲」や「意欲」という意味でも使います。
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味(あじ)②
フランス語で
saveur
という女性名詞の単語になり、食べ物や飲み物の「味」や「風味」という意味で使いますが、主に人間の感性の部分で感じとる「味(あじ)」を表現するときに使うことが多い単語です。
また、物事の「味わい」や「面白み」という意味としても使います。
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風味のある
フランス語で
savoureux
と
savoureuse
という形容詞の単語になり、食べ物や飲み物の「味の良い」や「風味のある」という意味で使います。
また、物事や話などが「おもしろい」や「味わいがある」という意味で使う単語になります。
【形容詞 savoureuxの変化と使い分け】
- savoureux(サヴゥル) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- savoureuse(サヴルーズ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なっていますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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味見する
フランス語で
goûter
または
gouter
という動詞の単語となり、「〜の味をみる」「味わう」や「おやつを食べる」という意味でも使います。
また、「間食」「おやつ」という意味の男性名詞としても使います。
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味わう
フランス語で
savourer
という動詞の単語になり、食べ物や飲み物など「〜をゆっくりと味わう」や「〜をゆっくり楽しむ」という意味でも使います。
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味わいがある
フランス語で
se goûter
という代動詞になり、「味わわれる」という意味でも使います。
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いろんな「味(あじ)」を伝えるフランス語の単語や表現の読み方と発音
ここではフランス語でさまざまな「味(あじ)」を伝えるときに使う単語や表現について、日本語の意味からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。
いい味
フランス語で
bon goût
という表現になります。
「bon(ボン)」は、ここでは「良い」「美味しい」「おいしそうな」という意味の形容詞になり、ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 bonの変化と使い分け】
- bon(ボン) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- bonne(ボンヌ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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薄味
フランス語で
goût léger
という表現になり、「軽い味」「薄い味」「あっさり味」という意味でも使われます。
「léger(レジェ)」は、ここでは食べ物や飲み物の味が「軽い」「薄い」「あっさりした」という意味の形容詞になり、ここでは修飾する名詞の「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 légerの変化と使い分け】
- léger(レジェ) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- légerère(レジェレール) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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あっさりした
フランス語で
simple
という形容詞の単語になり、「さっぱりした」「簡単な」「素朴な」という意味でも使います。
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味がない
フランス語で
fade
という形容詞の単語になり、「風味のない」「薄味すぎる」や「味が全くない」という意味でも使います。
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濃い味
フランス語で
goût fort
という表現になります。
「fort(フォール)」は、ここでは「強い」「しっかりとした」という意味の形容詞になり、修飾する名詞の「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 fortの変化と使い分け】
- fort(フォール) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- forte(フォルトゥ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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濃厚な味わい
フランス語で
goût lourd
という表現になり、「こってり味」「重い味」という意味でも使います。
「lourd(ルゥール)」は、ここでは食べ物が「濃厚な」「こってりした」「もたれやすい」という意味の形容詞で使われており、他にワインや「重い」「きつい」や、香水などの香りが「きつい」「強い」という意味でも使います。
ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 lourdの変化と使い分け】
- lourd(ルゥール) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- lourde(ルゥルドゥ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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塩辛い味
フランス語で
goût salé
という表現になります。
「salé(サレェ)」は、食べ物が「塩気のある」「塩気のある」「塩分を含んだ」という意味の形容詞になります。
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酸っぱい味
フランス語で
goût acide
という表現になり、「酸味のある味」という意味でも使います。
「acide(アスィッドゥ)」は「酸っぱい」「酸味のある」や「辛辣な」という意味の形容詞になります。
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苦い味
フランス語で
goût amer
という表現になります。
「amer(アメール)」は、食べ物や飲み物が「苦い」という意味や、状況や境遇などが「つらい」「苦しい」「ひどい」という意味の形容詞になります。
ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 amerの変化と使い分け】
- amer(アメール) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- amère(アメール) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペルは異なりますが、発音は同じであるため、文章で変化に注意して使いましょう。
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甘い味
フランス語で
goût sucré
という表現になります。
「sucré(スュクレ)」は「甘い」「砂糖入りの」という意味の形容詞になり、ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 sucréの変化と使い分け】
- sucré(スュクレ) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- sucrée(スュクレ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペルは異なりますが、発音は同じであるため、文章で変化に注意して使いましょう。
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甘酸っぱい味
フランス語で
goût aigre-doux
という表現になります。
「aigre-doux(エグルドゥ)」は食べ物の味が甘酸っぱい」や、性格や行動などが「底意地の悪い」という意味の形容詞になり、ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞のため男性形の形になっています。
【形容詞 aigre-douxの変化と使い分け】
- aigre-doux(エグルドゥ) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- aigre-douce(エグルドゥース) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので文章と会話で使うときに変化に注意しましょう。
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辛い味
フランス語で
goût piquant
という表現になります。
「piquant(ピカォン)」は味が「辛い」「つんとくる」「ピリッとする」や気候や寒さなどは「肌を刺すような」、「とげのある」「とがった」という意味の形容詞になります。
ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 piquantの変化と使い分け】
- piquant(ピカォン) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- piquante(ピカォーントゥ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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まずい味
フランス語で
mauvais goût
という表現になり、「味が悪い」という意味でも使います。
「mauvais(モヴェ)」は、ここでは食べ物や飲み物の味が「まずい」、においなどが「悪い」「不快な」「いやな」という意味の形容詞になり、修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 mauvaisの変化と使い分け】
- mauvais(モヴェ) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- mauvaise(モヴェーズ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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「味(あじ)」に関連するフランス語の表現の読み方と発音、翻訳
ここではフランス語の「味(あじ)」という言葉に関連するさまざまな表現について、日本語の読み方からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説していきます。
味がいい
フランス語で
avoir du goût
という表現になります。
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どんな味?
フランス語で
Quel est son goût?
という表現になります。
「son(ソン)」はここでは「その」「この」という意味の所有を表す形容詞になります。
「quel(ケェル)」は「何」「どんな」「だれ」「どれだけ」という意味の疑問を表す形容詞になり、英語の「what」「which」と同じ意味の単語になります。
ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 quelの変化と使い分け】
- quel(ケェル) 男性形 男性名詞を修飾して疑問形とするときに使う
- quelle(ケェル) 女性形 女性名詞を修飾して疑問形とするときに使う
男性形と女性形で単語のスペルは異なりますが、発音は同じであるため、文章で使うときに変化に注意しましょう。
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お味はいかがですか?
フランス語で
Est-ce que le goût vous satisfait ?
という表現になり、「お味には満足ですか?」「お味は大丈夫ですか?」という意味でも使います。
「est-ce que(エ ス ク)」は「〜ですか」という意味になり、疑問文を作るときに使う副詞になります。
「satisfait(サティスフェ)」は人が「満足な」「満足をした」や、欲求や要望などが「満たされた」という意味の形容詞になり、ここでは修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞のため、男性形の形になっています。
【形容詞 satisfaitの変化と使い分け】
- satisfait(サティスフェ) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- satisfaite(サティスフェットゥ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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変な味がする
フランス語で
avoir un goût
という表現になります。
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味覚が繊細
フランス語で
avoir le goût fin
という表現になり、「デリケートな舌」という意味でも使います。
「fin(ファン)」は、ここでは感覚や神経が「繊細な」「鋭敏な」「鋭い」「細かい」という意味の形容詞になり、修飾する名詞「goût(グゥ)」が男性名詞であるため、男性形の形になっています。
【形容詞 finの変化と使い分け】
- fin(ファン) 男性形 男性名詞を修飾するときの形
- fine(フィーヌ) 女性形 女性名詞を修飾するときの形
男性形と女性形で単語のスペル、発音ともに異なりますので、文章と会話で変化に注意して使いましょう。
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味覚器官
フランス語で
organe du goût
という表現になります。
「organe(オルガンヌ)」は「器官」や「道具」「手段」という意味の男性名詞の単語になります。
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フランス語で「味(あじ)」を意味する単語や関連する表現のまとめ
ここではフランス語で「味(あじ)」という意味の単語や、日常生活の中で使うことの多い「味(あじ)」に関連するさまざまな表現について紹介をしてきました。
フランス語で「味(あじ)」という意味で使う単語は2つあり、それぞれの単語は以下のようなニュアンスの違いがあります。
【フランス語で「味」という意味の単語の違い】
- goût / gout 男性名詞 人間が本来持つ味覚で認識した「味」を表現するときに使う
- saveur 女性名詞 人間が成長する中で育った感性で認識した「味」を表現するときに使う
上記の使い分けが明確に定義されてはいませんが、単語の使い方から判断すると、上記のニュアンスを頭に入れておくと使いやすいのではないかと思います。
フランス旅行で訪れたり、フランス人の友人と食事をする機会のある方は積極的に使って、身に付けていきましょう。