フランス語で「黄色」を表す単語や関連するフレーズの発音と日本語の翻訳

ここではフランス語で「黄色」を表す単語や関連するさまざまな色を表すフレーズ、「黄色」を使ったさまざまなフレーズについて紹介をしていきます。
日本では「黄色」という色に対して、「幸福」「幸せ」という明るくポジティブなイメージを持っている人がほとんどだと思います。
しかしフランスでは「黄色」という色に対して、「嫉妬」や「裏切り」「衰弱」というネガティブなイメージを持っている人が多く、「黄色」を見るとあまりいい気持ちにならない人が多いと言われています。
「黄色」にネガティブなイメージを持つ傾向はヨーロッパ全体であるのですが、その中でも特にフランスでその傾向が強いと言われています。
「黄色」のイメージがネガティブなものになった1つの理由として、「黄色は金色になり損なった色」や「金色が使い古されてくすんだ色が黄色」ということがあるようです。
このように言われるようになったのは、ヨーロッパ中世に描かれた絵に、裏切り行為などで身分を落とされた人が黄色い服で描かれていたためです。
その反面、ポジティブな意味で「黄色」を使うケースもあり、その代表的なものは世界でも有名な自転車レースである、ツール・ド・フランスの個人成績1位の選手は、「マイヨジョーヌ(Maillot jaune)」と呼ばれる黄色いリーダージャージが与えられ、それを着てレースを走ることは名誉とされています。
ちなみにフランスにある郵便ポストの大変は「黄色」で、黄色いポストにした理由は「黄色は目立って郵便屋さんが見つけやすいから」だそうです。
すべてにおいて「黄色」がネガティブなイメージしかないかというと、そうでもなく上手に色を使っているようですね。
このように、フランス人が「黄色」という色に対して抱くイメージをしっかりと理解して使ってみましょう。
フランス語で「黄色」を表す単語とその意味
ここではフランス語で「黄色」を表す単語について、日本語の意味からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説をしていきます。
黄色
フランス語で
jaune
という男性名詞の単語になります。
他に「黄色の塗料」「黄色の染料」や「(卵の)黄身」を表すときに使われます。
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黄色い
フランス語で
jaune
という形容詞の単語になり、修飾する名詞が男性名詞、女性名詞であっても変化しません。
他に「黄色っぽい」や「黄ばんだ」という状態を表すときに使われます。
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黄色くなった
フランス語で
jauni
という形容詞の単語になり、修飾する名詞の性により下記のように変化します。
【形容詞 jauniの変化と使い分け】
- jauni(ジョゥンニ) 男性形 男性名詞を修飾する形
- jaune(ジョゥンヌ) 女性形 女性名詞を修飾する形
男性形と女性形でスペルと発音ともに異なりますので、文章で使うときと会話で使うとき、変化に気を付けて使いましょう。
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黄色くする
フランス語で
jaunir
という動詞の単語になり、「黄ばむ」「退職する」や「〜を黄色くする」と伝えるときに使われます。
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黄色っぽい
フランス語で
jaunâtre
という形容詞の単語になり、「黄ばんだ」という表現のときに使われます。
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「黄色(jaune)」に関連するさまざまな色の表現
ここではフランス語で「黄色」に関連するさまざまな色を表す単語やフレーズについて、日本語の意味からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説をしていきます。
レモンイエロー
フランス語で
jaune citron
という表現になります。
「citron(スィトロン)」は「レモン」という名詞としての意味を持つ単語、「レモン色の」という形容詞としての意味を持つ単語になります。
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明るい黄色
フランス語で
jaune d’or
という表現になり、「金茶色」という色の表現としても使われます。
「or(オール)」は「金」「黄金」「金色」という意味の単語になります。
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山吹色
フランス語で
jaune doré
という表現になります。
「doré(ドレ)」は「金色の」「金メッキした」という意味の単語になります。
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黄土色
フランス語で
jaune d’ocre
という表現になります。
「ocre(オクル)」は「黄土」「黄土色」という意味の単語になります。
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「黄色(jaune)」を使ったさまざまなフレーズ
ここではフランス語の「黄色」という単語を使ったさまざまなフレーズや表現について、日本語の意味からフランス語を紹介し、発音の音声とカタカナでの読み方を含めて解説をしていきます。
黄色いジャージ
フランス語で
Maillot jaune
という表現になります。
「maillot(マイヨ)」は「ジャージ」や「肌着」という意味の単語になります。
「Maillot jaune(マイヨジョーヌ)」はツール・ド・フランスという有名な自転車レースの個人総合成績1位の選手が、レース中に誰が1位の選手かすぐにわかるように着用する「黄色いリーダージャージ」になります。
ツール・ド・フランスは1903年に初めて開催され、1919年に「Maillot jaune(マイヨジョーヌ)」が誕生しました。
リーダージャージが「黄色」になった理由として2つの説があります。
【マイヨジョーヌはなぜ黄色なのか?】
- レース主催者のスポーツ新聞のL’Auto(ロト)紙(現在のL’Equipe(レキップ)紙)の誌面が黄色であったため。
- 主催者ができるだけ目立つ色での仕立てを依頼したところ、仕立て屋に黄色い布しかなかったため。
レースリーダーが誰かすぐにわかるよう「マイヨジョーヌ」を作ることを考えついたのは、当時のL’Auto(ロト)の社長であったアンリ・デグランシュ氏なので「スポーツ新聞の紙面が黄色だったから」説が有力かもしれません。
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黄身
フランス語で
jaune de d’œuf
という表現になります。
「œuf(ウフ)」は「卵」「鶏の卵」という意味の単語となり、「卵の黄色」という表現のため「黄身」「卵黄」を表す表現となります。
「jaune(ジョゥンヌ)」という単語だけでも「黄身」という意味として使われることもあります。
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黄金
フランス語で
métal jaune
という表現になります。
「métal(メタル)」は「金属」という意味の単語になり、そのまま翻訳をすると「黄色い金属」という表現になります。
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金貨
フランス語で
jaunet
という男性名詞の単語になります。
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黄色い花
フランス語で
fleurs jaune
という表現になります。
「fleur(フルール)」は「花」という意味の女性名詞の単語になります。
フランスで「黄色い花」というと、春の訪れを告げる花の「ミモザ」をイメージする人が多いようです。
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イエローカード
フランス語で
carton jaune
という表現になります。
「carton(キャルトン)」は「(厚紙の)カード」「ボール紙」という意味の単語になり、サッカーの試合で警告として出されるイエローカードをフランス語で表現するときなどに使われます。
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黄色信号
フランス語で
orange
という単語になります。
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苦笑いする
フランス語で
rire jaune
という表現になります。
「rire(リィル)」はここでは「笑う」という意味の単語になります。
フランス人が「黄色」という色に内してネガティブな印象を持っていることの1つの事例となる言葉です。
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フランス語で「黄色」を表す単語やフレーズのまとめ
ここではフランス語で「黄色」を表す単語や「黄色」に関連するさまざまな色を表すフレーズ、「黄色」という単語を使ったさまざまなフレーズについて紹介し、解説をしてきました。
日本人の中で「黄色」に持つイメージは全体的にポジティブで、「黄色」を見るとどこか明るい気持ちになったり、幸せな感情を抱く人が多いのではないかと思います。
しかしヨーロッパでは「黄色」という色に対して、どこかネガティブな印象を持っている人が多く、その傾向は特にフランス人に強いと言われています。
その理由は、ヨーロッパ中世に描かれた絵画の中で、「裏切り者」や「没落した貴族」が黄色い服を着て描かれていたことによる影響が大きく、「黄色」に対して「裏切り」や「嫉妬」「人をだますこと」というイメージを持っている人が多くいるようです。
その反面目立つ色として、ツール・ド・フランスのレースリーダーが着る「マイヨジョーヌ」と呼ばれる黄色いジャージとして取り入れていたり、フランスの郵便ポストの多くが、郵便屋さんが見つけやすいよう「黄色」のポストであったり、ポジティブな一面もあります。
このような「黄色」という色に対するフランス人の受け止め方や抱く印象をしっかりと理解して、「黄色」を表す単語やフレーズを使っていきましょう。